100円ショップなどで見かける可愛いプラスチック容器、実はアロマを楽しむ上でちょっとした落とし穴があるのをご存知ですか? 大好きな精油を入れたら、まさかの容器が溶けちゃった…なんてことになったら大変! 今回は、精油とプラスチック容器の安全な付き合い方について、分かりやすく解説します。

例えばこちら全部。精油と一緒に使うと危険ですよ!!

アロマを入れてはいけないプラスチック

なぜ精油でプラスチックが溶けるの?🧪

「精油って植物からできてるのに、なんでプラスチックが溶けちゃうの?」って思いますよね。その答えは、精油の中に含まれる「リモネン」という成分にあります。特に、レモンやオレンジなどの柑橘系の精油に多く含まれているんです。

このリモネン、実は天然の強力な溶剤(ものを溶かす性質)を持っているんです! だから、リモネンが特定のプラスチックに触れると、化学反応を起こして容器を溶かしてしまうことがあるんですよ。

精油に弱い「要注意プラスチック」はこれ!💀

プラスチックにはたくさんの種類があります。特にリモネンに弱く、精油を入れると溶けやすい代表的なプラスチックを見ていきましょう。

素材名精油(リモネン)との相性容器の底の表示例
ポリスチレン (PS)非常に弱い! 瞬時に溶けてしまうことも。柑橘系精油は絶対にNG。PS
AS樹脂 (AS)弱い! ひび割れや白化、変形を起こしやすい。AS
ポリカーボネート (PC)注意が必要! ひび割れや白化の原因に。PC
アクリル樹脂 (PMMA)注意が必要! ひび割れ(クラック)が発生することが。PMMA

安全に精油を扱うための「プラスチック容器」はこれ!💡

では、どんな容器なら安心して精油を使えるのでしょうか? 大切な精油を守る、精油に強い素材をご紹介します。

素材名特徴・メリット精油(リモネン)との相性容器の底の表示例
PP (ポリプロピレン)リモネンに強い! 耐熱性も高く、クリーム容器によく使われる。強い!PP
PE (ポリエチレン)柔軟性があり、ボトル容器によく使われる。リモネンに対して強い。○ 強い!PE, HDPE, LDPE
PET (ポリエチレンテレフタレート)スプレー容器などに使われる。長期間の保管や高濃度の精油には注意。アルコールや熱にも弱い。△ 比較的強いPET

ただし、最強容器はガラス!✨

とはいえ、精油に強い種類のプラスチック容器であっても、高濃度の精油(原液)の保管にはおすすめしません。なぜなら、時間をかけてプラスチックを劣化・溶解させてしまう可能性があるからです。
そのため、精油に強いプラスチック容器は、アロマスプレーやアロマクリームなど、精油が薄まっているものを作る時に使いましょう。一般的に、市販の精油は、この理由からガラスボトルに入っていますよ。

特徴・メリット精油(リモネン)との相性容器の底の表示例
ガラス精油を保管する最も安全な素材。化学変化を起こしにくい。遮光瓶なら光による劣化も防げる。◎ 最強!(なし、またはGL)

容器の素材は「識別マーク」でチェック!🔍

さて、ガラスは分かるけど、「プラスチック容器の種類はどうやて見分けるんだろう?」と思ったら、パッケージの裏面などに記載されているプラスチック名を見てみましょう。

アロマで溶ける容器
本体もフタも「AS樹脂」アロマ使用不可です。
アロマで溶ける容器
本体のみ「AS樹脂」でアロマ使用不可です。
アロマで溶ける容器
本体は「ポリスチレン」でアロマ使用不可です。

このように、容器ごとやパーツごとに異なりますので、私も毎回見るようにしています。

また、容器の底や側面に小さな識別マークが付いているものも多いので探してみましょう! 三角形のマークの中に、素材の略称(例:PET, PP, PE)が書いてありますよ。


精油は私たちの生活を豊かにしてくれる素敵なアイテムですが、使い方を間違えるとトラブルの原因にもなりかねません。特に、手軽に買えるプラスチック容器を使う際は、素材をしっかり確認して、安全にアロマライフを楽しんでくださいね!

<<教室に寄せられた質問コーナー>>

Q. 柑橘系の精油じゃなければ大丈夫?

A. 柑橘系の精油はリモネンが特に多いので要注意ですが、実はペパーミントやジュニパーベリー、ローズマリーなど、他の多くの精油にもごく微量ながらリモネンが含まれています。安全のため、どんな精油を使う場合でも、容器の素材を確認する習慣をつけましょう。
Q. プラスチック容器さえ避ければ大丈夫?

A. 実は、ゴム製品にも注意が必要です!

「じゃあガラス容器なら安心だね!」と思って、スポイト付きの遮光瓶を使っている方も多いかもしれません。ですが、そのスポイトのゴムも、精油と相性が悪いことがあるんです。

柑橘系の精油に含まれるリモネンは、プラスチックだけでなく、ゴムも溶かす性質を持っています。スポイト付きのガラス容器に柑橘系精油を入れておくと、リモネンが少しずつゴムに吸収されてしまい、ベタベタになったり、劣化して溶けたりする原因になります。


精油を保管する際は、ガラス瓶に加えて、キャップがガラス製またはプラスチック製(PP, PEなど)のものを選ぶと安心です。
Q. 精油で溶けると、すぐにわかるの?

A. 反応は様々です。すぐわかる場合もあれば、気づきにくい場合もあります。

精油とプラスチック容器の相性が悪い場合、その変化は時間差で現れます。


<すぐに変化がわかるケース>
ポリスチレン(PS)のように、リモネンに非常に弱い素材の場合です。精油を垂らすと、あっという間に容器が溶けて形が変形したり、穴が開いたりすることがあります。溶けるときに嫌な臭いがすることもあります。

<じわじわと変化するケース>
透明度が高いAS樹脂(AS)やポリカーボネート(PC)の場合です。すぐに見た目に変化がなくても、何日もかけて容器が白っぽく濁ったり細かいひび割れ(クラック)が入ったりすることがあります。最初は気づきにくいので要注意です。


このように、素材によって反応の出方が異なります。特に、ゆっくりと変化するケースは、溶け出した成分が精油と混ざり合い、アロマの品質を損なうだけでなく、皮膚に触れるとトラブルの原因になる可能性も。

そのため、容器を選ぶ際は、「見た目が大丈夫そうだから」と安易に判断せず、素材のマークをしっかり確認することがとても大切です。